沖縄

沖縄の魚

ネクタイから銛へ 沖縄はヤンバルの村で漁師になって1年半以上が経過した。琉球大学を卒業した後も、学生時代の縁や帆掛けサバニの活動を通じて付かず離れず沖縄と関係していたとはいえ、東京の港区で神谷町のマンションに住みながら、虎ノ門の事務所に通う…

沖縄そばと泡盛

琉球新報のコラム「南風」の寄稿で没にした原稿その2。未完成で少々荒削りですが...。 昔、法事で暫く那覇に滞在した後に横浜に連れ帰った長女が「横浜そば」を食べたいと言いだして笑わされた事がある。皆で一緒に食べた美味しい沖縄そばを横浜でも食べたか…

航空運賃は妥当か?

幼少期の殆どの夏を島で過ごした私にとって、石垣島や隣接する竹富島は筆頭に上げたくなる様な大好きな島である。沖縄本島ではもしかして既に失われてしまったのかもしれない、南国独特の空気をたたえ、また八重山そばや海産物、そして果物等の食べ物も非常…

いばらの海

最初にお断りしておくが、私は辺野古への基地誘致容認に関して賛成・反対の如何なる姿勢を示している訳ではない。 ヤンバルに生涯の友と呼べる幾人かの友人と潜水漁の師匠がいる関係で、必要以上に神経質に事の成り行きを見守って来た一人のナイチャーである…

一人の少女の安全も守れない沖縄、と日本

気が付けば遠く離れた名護での市長選挙投票日まで僅か後3日。 日米の多くの人が、様々な立ち位置と主張から固唾をのんで見守るその投票結果の見通しが連日の様にテレビ画面から流れる。そこでは「これまで」と「これから」の二つの時間軸での、経済発展(飴…

東海岸

北東-南西方向に延びる沖縄本島の両側をそれぞれ西海岸と東海岸と呼ぶ。 地政学的なアプローチでなく、あくまでも産業の種類という観点で捉えた場合、西海岸は北谷から普天間、残波岬を挟んで恩納村のリゾートホテルが乱立する一帯を指す観光資源が開発され…

沖縄そばウィーク

特にそうしようと決めたわけではなかったものの、複数の行程をたまたま共にする事になった現地の古い友人も私同様に沖縄そば好きだった事も奏功し、今回の長期にわたる沖縄への出張での昼食の全てが沖縄そばという夢の様な結果に終った。 沖縄そば好きの諸氏…

偽証・詐欺罪に問えないものか?

米軍基地の「国外、少なくとも県外への移設」と言う姿勢を打ち出し、沖縄県でも圧倒的な支持を得て誕生した現民主党政権。杞憂で終われば良いと願いつつも、想像していたとおりに選挙の進行に伴った基地問題を語るその口調のトーンダウンの背景にあるものが…

秋の海

沖縄への出張の合間に、海に行ってみた。打合せを控えた私たちは、もちろん海に入る事は無いが、晴天に恵まれた砂浜には未だ夏の気配が色濃く残っている。 ふと目を向ければ、200m程離れた砂浜に、幼稚園か小学校の低学年らしき子供たちの集団がいる。9月も…

琉球大学で受講したスペイン語や英語の授業の教諭。両氏ともに今でもはっきりとその顔を憶えているが、スペイン語の先生にはどことなくスペイン人の面影があり、英語の先生は英語圏で出会って現地の人だと紹介されたとしても恐らく違和感が無かったのではな…

無いものは無い、と日記には書いておこう

龍角散トローチの懐かしいCMに、主人公が「〜と、日記には書いておこう」で締めるシリーズ物があった事を憶えている同年代の方も多いのではないか。 女の子と仲良くなれた、良い事があった、と事実とは逆の結果を日記に書いておくと言うこのCMのコンセプトは…

首里そば

脂やニンニクに逃げる、と言う言葉があるらしい。 それを教えてくれたのは、とあるラーメン屋の店主。それらを使う事で安易に「美味しい」と感じさせる事が出来るラーメンになると言う。 最近では「こってり」と銘打って大量の脂をスープに浮かせた沖縄そば…

Work、Drink、Work、Drink、& Walk

19日から仕事での沖縄訪問。 いつもなら週末を間に挟む事によって、海に行ったりサバニに触れる時間を作るのだが、今回は日程的に叶わず、出張なので当たり前ではあるが昼夜にわたる仕事の打合せのみの行程。 昼間の大変密度の濃い有意義な打合せに有頂天に…

かたぶいと鉄砲水

4人の命が無惨にも奪われた那覇市の水路での、鉄砲水事故の現場近くに居合わせた。 沖縄では上空からバケツをひっくり返したのかと思う位に、ある箇所だけが土砂降りだったり、首里からやって来たモノレールが、晴れたおもろまちの駅に着いた時に濡れている…

友達以上恋人未満

思春期の青年の感情の移ろいの様に、恋人同士になれるかもしれない、と思った途端にもじもじと尻込み...。ここでは、決してそんな乙女チックな物語について述べたいのではない。 これが民主党のマニフェストを見て素直に感じ、そして同時に残念に思った事で…

物乞い経済

レンタカーを返却する道すがら、新都心のツタヤに立ち寄る。少し長かった今回の沖縄滞在中の酒の席で、とある人から教わった名護・辺野古への普天間基地移転問題に関するルポルタージュ「アメとムチの構図-普天間移設の内幕-:2008年、沖縄タイムス社、渡辺-…

ネオ沖縄そば時代

撮影が目的で訪れたため、実際に食べる事が叶わなかった石垣島の赤石食堂の炙りソーキそば。 石垣島のサバニチーム「うなぢゅら」を卒業した我々には、大変有難い合同練習のお誘いを受けながらも中々現地を訪問する機会も無いが故に、あの炙りソーキそばは既…

土地神話と海の邦

琉球大学での学生時代、所属していた研究室で飲み会をすると言えば与那原の社交街に教授共々繰り出したものです。普段は実験室にこもりながら、船上から海底に向けて発信した音波の反射記録による地層の解析を行なっている事が多く、それは大変細かい根気を…

悲しみの残骸、前提とバランス

マリーwithメデューサ、紫、コンディショングリーン.....。 1983年に私が初めて沖縄を訪れた頃は、ベトナム戦争の頃に活躍した沖縄のハードロックバンドの余韻が色々な形でまだ残っている様な時代でした。その頃に出版された、Aサインデイズ〜喜屋武マリーの…

師匠 山城善勝 〜歴史から学ぶと言う事、歴史を解釈すると言う事(その3)〜

昨年から出場させて頂いているサバニ帆漕レース。初回のエントリーの相談をさせて頂いたおりに、事務局の方から次の様な話をお聞きしました。「座間味は、古くは琉球と中国との貿易の中継拠点であり、中国への航海自体が危険で命がけでもあった当時は、往路…

拒絶するオキナワ 〜歴史から学ぶと言う事、歴史を解釈すると言う事(その2)〜

安倍前首相による幻の所信表明の中の沖縄に関するスピーチが前回の物と一言一句違わなかった事を受けて、内閣の沖縄に関する関心の低さを指摘する報道がありました。ただ、その直後の、舫を解いてまさに出航せんというタイミングでの船長の下船という背景を…

幼稚なビジネスモデルと著作権の壁に玉砕

食べ物を扱ったブログは数多く存在します。以前の職場でも、東京に出て来て以来、自分が外食した際には必ず記録をかねて食事を撮影しているという同僚がいたのですが、端から見ている限りは決して行儀の良いものでなく、またその必然性にも疑問を感じていた…

教科書検定問題 〜歴史から学ぶと言う事、歴史を解釈すると言う事(その1)〜

さて、週末にかけて静岡の真夏日や野球の事以外にも、いくつか考えさせられる出来事やニュースがありました。 例えばYouTubeによる「YouTube Awards 2006」受賞作品の発表(http://www.youtube.com/ytawards)、AppleのiTunes StoreでのMLBハイライト映像の…

食堂のCM、誰が作る?誰が見る?(石垣島だより)

沖縄での私の大学生時代は実は時期的に二つに分かれています。前半の2年間は始めて実家から離れて生活を始め、また沖縄という当時の私にとっては異色の文化に触れ始めた時期、その後2年間ほど大学を休学してスペインを放浪した後に、帰国して後半の2年間を過…