宗教


全ての日本の宗教団体の信徒数を合計すると日本の人口を超えるという話を聞いた事がある。
また七五三は神道、結婚式はキリスト教、葬式は仏式で行なうと言う事も日本人の宗教観を揶揄する表現として良く用いられる。

そんな日本に住む神道の家に生まれた私は自宅の引越しに際して、その神道の作法に則って新居を清めてもらった。
秋晴れの清々しい空気の元で窓を開け放ち祝詞をあげる一方で、恐らく新しく越して来た我が家がどの様な一家なのか注目しているであろう周囲の家の人々にとって、祝詞がどの様に聞こえるのだろうかとの考えが頭をよぎる。


人と異なる事を嫌う日本人の気質は、教育でも社会生活の中でも、良くも悪くも根深く強い影響を及ぼしている。全くの余談になるが、最近では正月に兄弟に同じ金額のお年玉を与えるのが主流であると聞かされた事もある。

その事と同じ論調で語る事は出来ないかもしれないが、日本で神に祈る、と言う事が一種特異なものである様になったのは果たして何時の頃からなのだろうか。選挙に際して各党の政策を議論する、或いは友人に己が信じる宗教を語る、そんな当たり前の事が出来ない環境は極めて不健康である。


※当日のメモ書きを整理して後日アップしたエントリーです。

トップ写真:日本酒と泡盛の和琉折衷で新居を清める。