和装は出世率を上げるか

ペンシルベニア大学の研究によれば、各国の出生率は社会・経済の発展に伴って一旦は下降するものの、ある段階を超えると増加に転じる傾向が見られると言う。その段階とは女性の職場環境や教育環境の向上によるものとの事。そして調査対象となった37カ国の中で日本等3カ国のみが明らかな例外らしい。

昔の酒の席か何かで、自分が総理大臣になったらどういう政策を実施するか話し合った事がある。いつもの様に酔いが廻っていた私は、日本の出生率を上げ家庭問題を解決する為に「家庭の主婦の和服の着用を義務付ける」と発言した事を記憶している。私の稚拙な考えの根拠は推して量って頂くしか無いが、日本人が日本人らしく美しくあれるのは何と言っても和装ではないかとは今でも思う事。立派な大学のプロジェクトチームの研究に難癖をつける訳ではないが、私は西洋志向で故郷を顧みない社会風潮こそが日本における原因ではないかと思う訳である。

私にとって顔と名前が一致する芸能人でさえあまり多くはいないが、その中でも数少ない「顔と名前と声」が一致する女優、大原麗子さんが亡くなったとのニュースに触れ、唐突にこの和服政策を思い出した。
難病にも悩まされていた氏の生涯の最後は、今日の発見まで死後2週間も経過していたという、華やかな女優の生活とは対極的にもしかすると孤独なものだったのかもしれない。
心から冥福を祈りたい。