終戦記念日を前に

寝苦しくてなかなか寝付けなかった一昨日の夜中、思わずスイッチを入れたテレビから流れる下らない深夜番組にうんざりした私は、NHKにチャンネルを合わせる。そこに流れていたのは毎年この時期に流れる戦争の特集だった。いずれも夜中の番組、4本続けての放送を見終えた時には3:30になっていた。

戦争を体験して生き残った人達の何れもが既に高齢であるために、その限られた時間の中で直接的な生の証言を映像として残して行く事の重要性は計り知れない。そう言った意味でもNHKの「戦争証言Project」という取り組みは素晴しい事に間違いは無いが、この放送時間にはどうにも解せないものがある。特に戦争を知らない今の子供たちが普通に放送を見る事が出来る時間帯にこそ流すべき番組なのではないだろうか。

その中の1本、証言記録兵士たちの戦争「戦場の少年兵たち〜沖縄県鉄血勤皇隊〜」で取り上げられた、沖縄戦に於ける現地の少年の戦闘員としての動員は私もこれまでは知らない事だった。戦闘員であるが故に敵軍からの容赦ない攻撃によって無惨にも殺害され、洞窟からまるで屠殺された家畜の様に引きずり出される少年の遺体の映像は戦慄を誘う。
また、沖縄慰霊の日特集「“集団自決” 戦後64年の告白〜沖縄・渡嘉敷島〜」は、集団自決問題の当事者による極めて生々しいインタビュー映像を基本に構成されていた。

今後、再放送の予定があるのかは判らないが、機会があれば是非ご覧頂きたいと思う。

トップ写真:開発が続く那覇の街並をモノレールの駅から臨む。