娘と歩く春

ある会合のために久しぶりに訪れた逗子の町に次女を連れて行きました。会議の2時間以上も前に到着した私たち親子二人で、田越川沿いの桜や鯉の群れ、民家の玄関先の小さな花々をのんびり観察し「この花は何と言う花かなあ?」ととりとめの無い会話を交わしつつ、ゆっくりとした散歩の時間を過ごしました。


[私の手を取る彼女の小さな手も、それでも随分大きくなってきました。]


毎年変わらぬ姿で花をつける桜の木や空を流れる雲と違って、町並みも人も時間も何一つ永遠ではなく、私の記憶の中に既に幼稚園の頃の想い出が余り残っていない様に、恐らく5歳の娘にとってのこの散歩も暫くすると忘れ去られてしまう物だと解りつつも、何とも愛おしく感じられる春の午後の散歩の時間でした。

トップ写真:田越川の中町橋付近で見かけたひときわ大きな桜の木。