恵みの大地

春には土筆が顔を出すいつもの公園近くの傾斜の急な空き地で、食べるには少々育ち過ぎてしまったフキノトウを見つけたのは昨年の事。

排気ガスをまき散らしながら始終車が行き交う国道16号線からも数100mしか離れておらず、また住宅地の真ん中にあるそんな土地で、フキノトウが育っている事に驚きを違和感を憶えたものだが、そろそろ今年も土から顔を出しているのではないかと思い、子供とのキャッチボールのついでに暫し探索をしてみた。

人差し指ほどの長さの小さなフキノトウが、1つ、2つ。一緒について来た次女とともに10個ほどの春一番の大地の恵みを摘んで持ち帰った。
綺麗に水洗いをして天婦羅にしてみたフキノトウは、この上なく美味。自然と、こんな街中であっても万遍なく恵みをもたらしてくれる大地への感謝の念が湧いてきた。