沖縄そばウィーク

特にそうしようと決めたわけではなかったものの、複数の行程をたまたま共にする事になった現地の古い友人も私同様に沖縄そば好きだった事も奏功し、今回の長期にわたる沖縄への出張での昼食の全てが沖縄そばという夢の様な結果に終った。
沖縄そば好きの諸氏のために、ご参考までにご紹介すると...

私のブログを読んだ別の友人曰く、ソーキの別皿の理由は元々は肉を乗せる習慣が無かった沖縄そば本来の姿がそうである事と、微妙な出汁が味付けされた肉に邪魔されない様にとの配慮ではないかとの事。その観点で再度同店のそばを頂いてみた。納得出来た様なそうでない様な...。

  • 2日目:平田屋(糸満漁港近く)、沖縄そば

糸満での帆掛サバニ走せー大会前日の練習で震える体を抱える様にして、糸満近辺でそば屋を探し回ってやっと見つけた店。糸満漁港近くの営業を中止しているボーリング場の並びにあるその店は、そばの味よりもむしろ姉妹かと思える2人の美人店員にばかり目がいってしまった...。

  • 3日目:宮良美(小禄バイパス):宮古そば

糸満でのレースを終えて、以前から気になっていた宮古そばを食しに立ち寄る。本場宮古島でも感じた事だが、上に乗っている肉の食感が他の地域のそばとはまるで違う。一見しただけではパサパサしている様に思える肉のシットリ感は特筆に値すると思う。

沢山のブログでは美味しい、とする声が多く、その影響か観光客で溢れるこの店のそば。大変丁寧に調理されている事は解り、また数々の工夫も評価されてしかるべきなのだろうが、コーレーグースが無い事、器の形が特殊で汁を飲みにくい事、そして値段が高い事が(あくまでも)私にとってはマイナスポイントになってしまった。

  • 5日目:○○食堂(名護市某所):沖縄そば

ご夫婦で地元の方を対象に小さなお店で営業されているが故に、このそば屋を紹介してくれた友人の意向もあってここでの店名や場所の記載は差し控えたいが、野菜や豆腐等も具材になったこの店のそばは、沖縄そばと沖縄おでんを一度に味わう事の出来る様な、そして稚拙でありきたりな表現ではあるが懐かしさがこみ上げて来る様なとても不思議なそばだった。

  • 6日目:ボロジノ食堂(那覇市泊):野菜そば

南大東島のそば。黄色いカレーや豆腐チャンプル等、他にそそられるメニューも多いが、チャンプルーを調理する良い匂いにつられてここでは野菜そばを注文。昔から、肉そばというネーミングが、肉入りではあっても大量の野菜炒めが具になっているために不思議でしょうがなかったが、野菜そばには肉はなし。香ばしく炒められた野菜とそばのコンビネーションに大満足した。

前述の古い友人も絶賛の八重山そば。訪沖した際には必ず一度は食べている八重山そばは、石垣島のサバニ「うなぢゅら」での練習に足繁く通ったあの頃を思い出させてくれる。ヒハチが良く合う八重山の味である。

首里の本店には観光客が大挙して押し寄せるためにいつも並ばないといけないと聞いたが、ここでは空いていて落ち着いて食事が出来る。かねてより、沖縄そばだけが唯一どんなに二日酔いでも食べれる食事であると思っているが、正にその事を想起させてくれるおいしいそばである。

学生時代から変わらない大きな店舗で今も変わらずに営業している。昔は、座敷席での食後に昼寝をしている現地の人を必ずと言っていいほど見かけた物だが、良くも悪くもそんな風景はもう見られないのかもしれない。6日目の流れで野菜そばを注文したものの可もなく不可もなくと言ったところか。

以上、島々や地域事に異なる色々な沖縄そばを集中して味わえた事は、出張の成果をも上回った様な、そうだと困る様な...。