友達以上恋人未満


思春期の青年の感情の移ろいの様に、恋人同士になれるかもしれない、と思った途端にもじもじと尻込み...。ここでは、決してそんな乙女チックな物語について述べたいのではない。
これが民主党マニフェストを見て素直に感じ、そして同時に残念に思った事である。

普天間基地の県外移設が、マニフェストに盛り込まれていない事に対する静かな批判が広がっている。
選挙はふたを開けてみなければ判らないものかもしれないが、政権交代の可能性が少なからず見えて来た途端の本件に対するトーンダウンは、誰の目にも明らかに映るのではないか。

私はここで民主党を批判する事も支持政党を公言するつもりも、また以前述べた様に基地問題に言及する意志も持たないが、以前の太田沖縄県政でNOと言って政府を交渉のテーブルに着かせた、それと似た気概やアメリカとの対等な交渉を少しは期待していただけに、この中途半端感は拭えない。

かつての村山首相が自衛隊の式典に出席している映像を見た時の違和感を思い出しながら、政党も政策も所詮は権力争いと言う名の(解釈によって七色に変わる)言葉遊びに過ぎず、そしてまたしても沖縄がその遊びの為のカードの1枚になっているという現実を、忸怩たる思いで噛みしめる。