海を見つめ直す夏


Yahoo!Japanのトップページに掲載された、日本のマリンレジャー人口の減少を憂いた記事を斜め読みしている最中に、登録してあるメールマガジンから日本列島知恵プロジェクトというものが始まったとのニュースを受け取った。

Rolexのサポートによる同プロジェクトは、必ずしも海に限定されていはいないようだが、写真家の中村征夫氏を中心として、日本各地の伝統漁業等の知恵を記録して行こうと言う、誠に素晴しく羨ましい仕事に関するもの。
日本中の海でプレジャーボートと漁船との確執が取沙汰される一方で、このプロジェクトで取り上げられているかけがえの無い伝統漁業を営む漁師、それら何れにも共通する事は関係する人が高齢化し、その数も年々確実に減少していると言う事。


自らの首を絞める様ではあれども、情報通信や教育現場のITに巨額の補正予算を割くだけでなく、政府はこの様な民間レベルだけでは困難が伴う伝統技術の保全に目を向ける様なバランス感覚を持っていても良いのではないだろうか。
と、沖縄県のあちこちで、今この瞬間も朽ち果て行く古いサバニとオーバーラップさせつつ考えた。

トップ写真:母の生家がある壱岐の島でのご馳走、アワビとサザエの刺し盛り。刺身以外に地元ならではの食べ方も存在する。