2030年


20年後には、つぶやきも野望も無く、また物質的な事に囚われる事も無く、出来れば精神世界で遊んでいたいと思うのだが、もちろん私も含めた現代社会に生きる多くの人間の欲望の対象は止まる事を知らない。

地域や国の差はあれども、人間のみが地球上で飢える事無く常に腹一杯の食事を口に出来る動物であるが、その人間と言えども現在の様に飢えを忘れた生活を送る事が出来る様になったのはここ半世紀の事だろう。半世紀とは数千年の人類の進化の歴史からいえばごく最近の事、ダイエットや糖尿病等は本来であれば極めて少数のごく一部の支配者階級のみが気にしていた事である筈だ。

地産地消スローフード、又は和食を見直そう...。現在の日本の食生活を戒めるスローガンは沢山あるが、果たして腹八分という事さえ実践出来る人がどれ位居るだろうか。
満腹出来る、何時でも酒を好きなだけ飲める事を知った人間の本能に抗って、以前の様に多少の飢えを受け入れる様になれる事は絶望的に困難ではないかと思う。

数週間前の一時期、Yahoo!Japanのトピックスにも取り上げられていたからご存知の方も多いと思うので、敢えてここで取り上げて紹介する必要も無いのかもしれないが、その後仕事やプライベートで会って話した人達の多くがその事を知らなかったため、少しだけ触れておきたい。
特にこれだけ魚を食べる日本中に、漁師が17万人しか居ない事と、その殆どが高齢者であるために年間8,000人のペースで減少して行くという記事はショッキングなものだった。20年後の日本、特に地方と、今が旬の労働問題にテーマを絞った「2030年」という産経の特集である。
●2030年 あなたの20年後は?

足るを知る、今一度考えてみる必要があるとは思わないだろうか?

トップ写真:安くてボリュームがあり、しかも美味しい沖縄の食事(ちなみにこれで450円)。が、この食生活が健康に及ぼす影響に警鐘をならす必要もあるのではないだろうか。