一喜一憂、また一憂

前回のエントリで、プロ野球シーズン開幕に際しての憂鬱をぶちまけたものの、その中で述べた通りにやはり一試合毎の結果に一喜一憂する開幕3連戦が終わった。

阪神-ヤクルトの3戦目はセリーグ唯一の日曜日のデーゲームであり、大幅にリニューアルしたYahoo!Japanの一球速報を見ながら試合経過を追っていたのだが、福原が再逆転された頃から私の興味は急速に楽天が3連勝するか否かという一点に移って行った。WBCでは日本のエースと言われ、その結果も残して来たダルビッシュの出端を捕らえた初戦の勢いそのままに、3戦目では新加入の中村が大暴れと言う延長11回の見応えのある楽天の試合にどっぷりと入り込んでいたためか阪神戦の結果は頭には残っていないのだが、それが自分の贔屓チームでなかったとしても、面白い試合やそこに出場している選手の野球人生に心動かされる事は実に多い。

余りテレビ番組を見ない私が、是非平日のゴールデンタイムに放送してもらいたいと願って止まない番組にテレビ朝日のGet Sportsがある。一人の選手をドキュメンタリ風に掘り下げて紹介するその内容は大変見応えがあり、その放送時間にはとっくに寝てしまっている子供たちに見せたいと言うのが一番の理由なのだが、最近では3月22日に放送された横浜ベイスターズ内川の特集が特に印象に残っている。

バッティングの際のミートポイントを前方に置いていた内川は、変化球にも対応しやすいそのバッティングスタイルを自分の長所と考えていたが、より引き付けて打つ事を教えてくれたコーチとの出会いが昨年の右打者歴代最高打率につながったという様な私にとっては少し高度な内容だった様に記憶している。中でも驚いたのが、そのコーチとの出会いが無ければ結果を出す事が出来ずに引退していたかもしれないとの話であり、プロスポーツ選手のパフォーマンスや選手生命というものが立脚している極めて微妙なバランスを知らされる事になった。

全ての試合は、そんなバランスや運や様々な不確定要素に左右された結果として成り立っており、生活はもちろん人生をかけたプロスポーツ選手の渾身のプレイに、今年も既に魅入ってしまっているのである。

さあ次はリニューアルされた甲子園での広島3連戦、気合いの入る栗原に負けずに是非とも一喜一憂の一喜の方を多く残してもらいたい。

※文中敬称略

トップ写真:自宅前の桜も満開に。新小学一年生の娘と桜の写真の撮り比べをした所、娘の方が数段良い写真に...。