新聞社サイトの飽くなき挑戦〜SANSPO.COMリニューアル〜


当初は3人で暮らし始めた我が家ではありますが、その後長男と次女に恵まれ、その子供達も徐々に大きくなってきたためにもはや手狭の域を超えてしまっています。そんな事も手伝ってか、以前は全く興味がなかった不動産情報のウェブサイトを仕事の合間に見る事があります。ある時に、普段使っているインターネットのポータルサイトで自宅付近の不動産情報を参照してから、頻繁にマンションの広告が表示される様になった事に気付きました。それも遠く離れた関係のない土地の物件情報ではなく、まさに私が検索して調べた地域の物件なのです。


元来、お洒落や服飾に全く一切興味がない私にとって、シャンプーや洋服の広告は邪魔にならないのと同様に目にも入らないものであり、そう言った意味では、不動産情報を始めとしてオークションで探した商品に関連するCMが表示される事は、手間を省いて入手する事の出来る貴重な情報源にもなっています。


この様な、ウェブというメディアにおけるパーソナライズド広告やオプティマイズド広告は大変有効な手段である事は、常々思っている事でもあるのですが、一方で過度に広告の表示をサイトの訪問者に強要してしまっているとしか思えない、少し行き過ぎた例もあります。


ここ何年も毎朝の日課になってしまっているプロ野球のニュースチェックで、いつも閲覧させて頂いていた、最近リニューアルされたSANSPO.COMがそれです。


例えば、通常は1頁に十分収まる分量の記事であったとしても、あろうことか3〜5頁に分割されてしまっており、記事の続きを読むためには何度も何度も繰り返しクリックする必要があります。頁の中には印刷用の頁というリンクがありますので、それをクリックすれば文章をまとめて読む事も出来るのですが、そうすると今度は写真と記事の両方を同時に表示する事が出来ません。さらに輪をかけて、例えば阪神タイガース狂の私は阪神タイガースの記事をと、普通は贔屓チームの記事しか読まないのはずですが、以前の様に次のタイガースの記事が一覧で表示されていませんので、次を読むためにはまたプロ野球のトップページに戻らないと行けないためまたクリック...。


この事によって確かに広告の表示される回数は格段に増加していると思うのですが、前述の様なユーザに対して表示する広告の最適化や、以前お話しした佐賀新聞の例の様に動画を上手く活用する事による訴求効果の向上等々、新聞社のサイトとしてユーザビリティを犠牲にする事なくより進化したビジネスモデルを確立する方法は別にある様に思えてならないのでした。