あるまじき態度


最近では中日の躍進によって、特にナゴヤドームでのゲームの際には観戦するこちら側も気合いが入ってしまうのですが、ただ長年の野球ファンである私にとって、やはり最高のカードは巨人戦である事は間違いありません。
以前、「たかが選手」との暴言を吐いた読売の元オーナでしたが、今回は3対4の接戦での敗戦に言及して「こんなバカなのは二度と見に来ない」との捨て台詞を吐いて球場を後にしたとの報道がありました。


ナベツネの「たかが選手」発言は、もちろんこれが他人を上から見下す呆れ果てた暴言である事には間違いありませんが、ただ見方によっては野球と言うエンターテインメントを興行する側の内輪もめと捉える事も出来ると思います。
しかしながら、今回の発言は明らかにその性質は異なります。なぜならお金を払って球場に足を運ぶファンに対して、年に何回かの野球観戦を心の底から楽しみにしている私と息子の様な大勢の親子連れに対して、この上ない侮辱であると思うからです。


3対4の接戦を「バカ」であるとしか思えない事に関しては、自由な個人の主観という意味において百歩譲ったとしても、本来なら「みっともない試合をしてしまったが、これに懲りずに球場に足を運んで応援して下さい」とでも言うべき物でしょう。それを球団のトップ自らが「見るに値しない」と公衆の面前で発言した訳ですから、グランドで涙を流し、歯を食いしばって体を張ってプレーする選手もコーチも、そして監督でさえも、やるせなく、そして行き場の無い悲しみを覚えたに違いないと想像します。


春になって待ちに待ったプロ野球が開幕したことを心から喜び楽しんでいる野球ファンに対して浴びせかけられたこの冷や水が、良きライバルである巨人のスタッフに影響しない事を強く望むのでした。30数年来、一度たりとも考えなかった事ではありますが、是非とも今日の試合には勝って欲しいと思います。頑張れジャイアンツ(今日だけ)!

トップ写真:東京ドーム、神宮球場千葉マリンスタジアム、西武ドーム、そして横浜スタジアム。交流戦のお陰で首都圏で見に行ける球場の選択肢が増えました。