食堂のCM、誰が作る?誰が見る?(その2)〜一年後の回答〜


先週の事になりますが、午後の静かな事務所に一本の電話が鳴り響きました。受話器から聞こえて来たのは石垣島オリジナルのスパイス専門店を切り盛りされている店長さんの懐かしい声で、年末〜今年にかけて同店の動画CMを当社のサイトで公開した事のお礼の内容でした。暖かい八重山から冬の東京にかかって来たその電話によって当社の事務所の温度が少しだけ上がった様な気がしたものです。

ちょうど一年前にこれらのCMを撮影している際に考えた事をこちらに書いてありますが、当時一緒に島を訪問していた仲間と撮影したCM動画を配信するまでに、どの様にして配信するか多くの議論を重ねたり手法について思い悩んだとはいえ、結局一年近くの時間がかかってしまいました。ただその結果としては、Google Mapに直接動画を貼付ける、そしてブログパーツとして二次利用出来る形態にするといった、我ながら良い方法に落ち着いたのではないかと考えています。

さて、これからもこの様な地方のスモールビジネス*1を始めとして、イベント・お祭り情報、自然の紹介やローカルニュース等、地域そのもののをより訴求効果が高い動画で紹介して行く事は地域活性化と言う観点からも大変重要な事だと思っています。それらの映像は、人によっては遠く離れた故郷の映像として、場合によっては明日出張や旅行で訪れる見知らぬ土地のものであるかもしれません。時には、次の連休の旅行先を決める材料にさえなる事でしょう。
その様なインターネットワービスを確立する為には、まず地域に住む方や旅行者が気軽に利用でき且つ継続可能な枠組みを作る必要がある訳で、ここに少しでも寄与する事が当社の責任範囲ではないかと思っています。
そして、誰もが気軽に映像を発信する事、また誰もが見たい映像を見れる事、万人にとって価値があり、従ってテレビ放送網で流される様な映像でなくても一部のセグメントにとっては何物にも代え難い、そんな映像配信のフレームワークを作る事、これこそが当社が理想として掲げている「メディアの民主化」でもあります。

地域のスモールビジネスにとっても有益であり、当社も最低限の「枠組み」の保全や運営の為の資金が得られる、そして出来る事なら地域メディアとして長年にわたって映像制作をして来られたCATV局に対しても新しい収益源を提供出来る、その様な考えを元にした計画が「ad.Youネットワーク」なのです。
"advertize about you by yourself"から考えた「ad.You」ネットワークについては漸く事業計画書がまとまった段階ですが、今後はこの計画の具現化のプロセスを中心に本ブログでご紹介して行きたいと思っております。

写真:「石垣島海のもの山のもの」店内。

*1:小規模商業施設、中小企業、特に本ブログでは飲食店や地域物産店等の大規模商業施設でない店舗を指す事とします。